経営事項審査の「経営規模評点X2」

建設業者の方が公共工事を受注するためには入札参加資格を取得しなければなりませんが、そのためには、まず先に経審(経営事項審査)を受ける必要があります。

経審では、審査において経営状況、経営規模、技術力、その他の審査項目(社会性等)を数値化した「評点」によって算出した「総合評定値(P点)」として評価されますが、そのうちの経営規模を表す指標として「経営規模評点(X2)」があります。

「経営規模評点X2」は次の算出式で、自己資本額点数と平均利益額点数から算出します。

経営規模評点X2=(自己資本額点数+平均利益額点数)/2(小数点以下切り捨て)
※上限値は2,280、下限値は454です。

「自己資本額点数」は、自己資本額(直近年度の貸借対照表の純資産合計の額)又は平均自己資本額(2期平均)を、自己資本額算出テーブル(X21)に当てはめて算出します。
※自己資本額点数は、直近の単年度にするか2年平均にするかを選択することができます。

「平均利益額点数」は、利払前税引前償却前利益(営業利益+減価償却の実施額)の2年平均の額を「平均利益額」算出テーブル(X22)に当てはめて算出します。

「利払前税引前償却前利益(EBITDA)」とは純粋に営業で得た利益のことをいいますが、下記の計算式で算出します。
利払前税引前償却前利益=営業利益+減価償却実施額

「平均利益額」とは、利払前税引前償却前利益の2期平均値(審査基準年と前期の平均値)のことをいいます。平均利益額は「利益額」として、経営規模等評価申請書に記載します。
ただし、利払前税引前償却前利益の平均額が0円に満たない場合は「0円」とします。
※上限値は2,447、下限値は547、小数点以下は切り捨てです。

平均利益額は減価償却費が多いほど評価が上がりますので、機械設備等の固定資産を多く有する場合に有利となります。

経営規模評点X2の評点は、総合評定値(P点)の15%を占める数値です。
自己資本額と平均利益額が多くなれば、経審点数のアップにつながります。

経営規模評点X2は、短期間で対策することは難しい項目といえます。
資本金は増資ができますが、繰越利益剰余金は営業成果を積み重ねたものとなりますので、短期間で向上するものではありません。
X2の評点アップを狙う場合は、長期的な経営戦略が必要となります。

来の企業は、経営上必要な資金は金融機関からの借入金等で対応することが多く、金融機関から多額の融資を受けられることが信用につながるとされていました。

そのため、中小企業の自己資本額は低い傾向にありますが、自己資本が少ない会社は少しの損失が発生してもカバーすることができません。
そのため、経審では経営規模評点X2によって、自己資本額点数に重点を置かれています。

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